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Earthquake

2011年7月5日に発生した和歌山県北部の地震について update 2011年7月6日

(注意) 下記内容は速報です.今後,内容が修正・更新されることがあります.


概要

 2011年7月5日19時18分頃,和歌山県北部を震央とする地震が発生した.この地震の気象庁マグニチュードはMj5.5,震源の深さは7kmであり[1],震央位置と震源深さから地殻内地震であると考えられる.気象庁,および防災科学技術研究所F-net[2]で発表されているCMT解はいずれも逆断層型のメカニズム解を示している.なお,本地震では和歌山県の広川町広,および日高川街高津尾で震度5強が,有田氏箕島,湯浅町湯浅で震度5弱が観測されている[1].


PGA/PGVの分布

 防災科学技術研究所のK-NET,KiK-net[3]および関西地震観測研究協議会[4]による強震観測記録から最大水平加速度値(PGA),および最大水平速度値(PGV)を求めて地図上に落とした.震央に近いKiK-net広川(WKYH01)では重力加速度(1G)を越える1083cm/s/sの最大水平加速度値が記録されており,また最大水平速度値は26cm/sである.


時刻歴波形の比較

 最大水平加速度値の上位4記録であるKiK-net広川(WKYH01),K-NET清水(WKY004),K-NET有田(WKY003),K-NET御坊(WKY006)の加速度波形,速度波形を並べて比較する.KiK-net広川の加速度振幅は他と比較しても大きいが,継続時間は数秒と短いことがわかる.速度波形で見ると継続時間の違いはより顕著に認められるようになり,K-NET有田などの方が長い継続時間である.なお,速度波形の振幅は,加速度波形ほど明瞭な差ではない.


応答スペクトルの比較

 KiK-net広川(WKYH01)およびK-NET有田(WKY003)の応答スペクトル(疑似速度応答スペクトル)を兵庫県南部地震のJMA神戸波とJR鷹取波と比較して示す.最大水平加速度値の大きなKiK-net広川では短周期側(0.1-0.2秒ほど)で兵庫県南部地震の応答を越える部分もあるが,被害に関連するといわれる1-2秒の応答は随分小さい.また,K-NET有田はピークを与える周期が0.75秒程とKiK-net広川と性質の異なる地震動であることを示唆しているが,その応答値は随分小さいことがわかる.


謝辞: 防災科学技術研究所K-NET,KiK-net,および関西地震観測研究協議会の強震観測記録を利用させて頂きました.記して感謝致します.


参考文献

[1] 気象庁:http://www.jma.go.jp/jma/

[2] 防災科学技術研究所 F-net:http://www.fnet.bosai.go.jp/

[3] 防災科学技術研究所 強震観測網:http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/

[4] 関西地震観測研究協議会:http://www.ceorka.org/


文責 後藤浩之京都大学防災研究所

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