Earthquake
2019年6月18日に発生した山形県沖の地震について (first report: 2019/06/19, last update: 2019/06/19)
Earthquake summary on 18th June, 2019, Off Yamagata prefecture, Japan
(注意)
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1. 地震の概要 Summary of earthquake
2019年6月18日 22時22分に山形県沖を震源とするMj6.7の地震が発生しました.モーメントマグニチュードはMw6.5,震源深さは14kmと推定されています.気象庁による震源メカニズム解(CMT解)は北西ー南東方向に圧縮軸を持つ逆断層型地震であったことを示唆しています.この地震により,日本海沿岸部に津波注意報が発表されました.本地震では,新潟県村上市府屋で震度6強,山形県鶴岡市温海川で震度6弱が観測されたほか,震度5弱以上が新潟県,山形県,秋田県の各地で観測されました.
2. 地震動の概要 Summary of ground motion
気象庁ならびに防災科学技術研究所強震観測網(K-NET,KiK-net)の代表的な記録について,速度波形および加速度応答スペクトル(減衰定数5%)を比較したものです.震度6弱を観測した鶴岡市温海川(JMA Tsuruoka)では,最大速度0.5m/s程度の地震動が観測されています.いずれも強い震動は10秒に満たない程度で短い継続時間の地震動であることがわかります.また,K-NET鶴岡(YMT003)は短周期成分が少なくパルス状の地震動であることもわかります.加速度応答スペクトルは,鶴岡市温海川の記録(JMA Tsuruoka)が他の記録(YMT003:K-NET鶴岡,YMT004:K-NET温海)に比べて周期0.5秒付近まで大きく,20m/s^2程度の応答が見られます.一方,0.5秒以上の周期帯域では過去の被害地震の記録であるJMA神戸,JR鷹取記録(1995年兵庫県南部地震)と比較して小さな応答です.また,1年前に発生した大阪府北部の地震(Mj6.1)で観測された大阪府茨木市の記録と比較すると,周期0.7-0.8秒以上ではほぼ同等のスペクトルレベルであることがわかります.
謝辞 Acknowledgment
本報告では,気象庁ならびに防災科学技術研究所の強震記録を使用致しました.記して感謝致します.
In this report, I used strong ground motion records of JMA and NIED. I appreciate for the efforts.
文責 後藤浩之 (Hiroyuki Goto)(京都大学防災研究所 DPRI Kyoto University)